「最近よくニュースで聞く送骨(そうこつ)って何?」「なぜ送骨を選ぶ人がいるの?コストは?」「送骨を請け負う宅配業者ってあるの?」などと気になる方は多いと思います。このページでは、送骨に関する知識を分かりやすく解説しています。これを見れば、送骨で悩むことはなくなります。
送骨とは
送骨とは、「故人の遺骨を寺院や霊園に郵送すること」です。「字の通りじゃん!」と思う気持ちも分かりますが、送骨はそれだけの意味ではなく、「遺骨を郵送して寺院で供養してもらう」までを含めて送骨と言います。
ご自身で遺骨を運ばずに、郵送してしまうなんて、心理的負担も大きいと思います。では、なぜ送骨を選ぶ人が最近増えてきているのでしょうか?
ポイント:送骨とは、故人の遺骨を寺院や霊園に郵送すること
なぜ送骨をするの?
送骨をする理由は人それぞれですが、主に4つの理由があります。それは、
「葬儀などにお金をかけたくなくて送骨を選ぶケース」
「後継者がいないことによって送骨を選ぶケース」
「高齢や遠方に住んでいることで送骨を選ぶケース」
「墓じまいのために送骨を選ぶケース」
以上の4つがあります。送骨を選ぶほとんどの方は、以上の理由から送骨を選ぶことが多いです。では、1つずつ解説していきます。
葬儀などにお金をかけたくなくて送骨を選ぶケース
最近は、葬儀にお金をかけたくない人が増えてきています。というのも、「火葬」や「直葬」などの簡単で、安い葬儀が増えてきていることから言えます。
故人の介護などで、子供へ金銭的な負担がかかり、新しいお墓を購入できないケースも増えてきています。ゆえに、永代供養もしてくれる「送骨」を選ぶ人が増えてきています。
また、親としても子供に「自分の死によって金銭的な負担を負って欲しくない」と思っている方が増えています。故人の生前の強い希望によって、送骨や散骨を選ばれる方もいます。
後継者がいないことによって送骨を選ぶケース
お墓は、リレー形式で代々守ることが条件になっているところもあります。後継者がいない方は、もうお墓を守ることができません。その場合に、お寺が代わりに供養をしてくれるので、「送骨」という手段を選ぶ方が増えています。
結論から言いますと、無縁仏にはなりません。というのも、お寺が代わりに永代供養してくれるからです。送骨をすると、合祀(ごうし)や、合葬(がっそう)などの色々な方の遺骨と一緒の場所で供養してもらうことが多くなります。これによってさらに安価に抑えることもできます。
高齢者やお墓から遠方に住んでいることによって送骨を選ぶケース
高齢者で足の悪い方や、お墓から遠方に住んでいて、遺骨をお寺や霊園に持参することのできない方もいます。その際に、お寺や霊園に「送骨」をして、お寺に供養をお願いすることも少なくありません。
ご自身の倫理観として、「遺骨を郵送することは考えられない!」ということもあると思います。ですが、現状として送骨の依頼数も増加傾向にあります。
墓じまいのために送骨を選ぶケース
先祖の墓を墓じまいして、新しいお墓に引っ越すことも考えられます。その際に、少ない数の遺骨であればご自身で運ぶことも可能ですが、先祖代々たくさんの遺骨がある場合にはそれは少し難しいです。
先祖の墓じまいの際に送骨は手段として選ばれることが多いです。
・葬儀にお金をかけたくないため(故人が生前に簡単な葬儀を強く希望していた)
・後継者がいないため
・お墓の管理をする方が、高齢であったり、お墓から遠方に住んでいるため
・先祖の墓じまいのため
送骨をするメリット
送骨をするメリットは全部で3つあります。それは、
「お墓を管理する人(相続者)の状況に問わず、納骨ができる」
「お墓を管理する人(相続者)の金銭的な負担が少ない」
「送骨したとしても無縁仏にならない」
ことがメリットとして挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
送骨をすることによりお墓を管理する人(相続者)の状況を問わず納骨できる
「故人の遺骨を管理する人が既に高齢でどうしよう…」「頼れる親族もいなく、自分で遺骨を管理するしかないの?」などと、お寺や霊園に骨壺を持って出向くことができない方も多いです。
このような問題は送骨をすることによって解決します。直接お寺や霊園に出向くことなく、故人の遺骨を納骨することができます。
送骨をすることにより故人の遺骨を管理する人の金銭的な負担が少なくなる
送骨ではなく、故人を供養しようと思うと、お墓を購入する必要があります。送骨をすることにより、お墓がなくてもお寺の僧侶が永代供養を行ってくれます。
業者にもよりますが、送骨は3万円台から受け付けられています。これにより、お墓周りのことで何百万円と出費する必要がなくなり、金銭的にも遺骨を管理する人(相続者)の負担が少なくなります。
送骨をしたとしても無縁仏にならない
このように心配される方がいますが、そうではありません。送骨をしたとしても、お寺や霊園にてしっかりと永代供養を行ってくれます。
送骨による納骨を行っても無縁仏になることはありませんので、安心して利用してみてください。
・故人の遺骨を管理する人(相続人)の状況に関わらず、納骨を行える
・故人の遺骨を管理する人(相続人)の金銭的負担の軽減になる
・無縁仏になることがない
このように思われる方も多いので、デメリットについても解説しておきます。
送骨のデメリット
送骨を行うことに対する心理的負担
「故人の納骨はこうあるべきだ!」などと考えている方にはオススメできません。人の死に関しては人それぞれの考え方があります。
親族の中に送骨に対して反対する方がいる場合は、話し合いが必須になってきます。事前に相談しておけるのであればスムーズになってきます。
送骨をすることによって二度と故人の遺骨を取り戻すことはできない
前述していますが、送骨により供養される遺骨は「合祀」といって、他の人の遺骨と一緒にして供養します。
勘の鋭い方はお気づきかもしれませんが、他の人の遺骨と混ざってしまうわけです。「もう一度故人の遺骨を…」なんてことは物理的に不可能です。
あまり送骨というのもを知らない方や、決心がついていない方にもオススメできません。
送骨をすることによって遺骨を紛失する可能性がある
郵送という形をとる以上、紛失のリスクは避けては通れません。ほとんど起こることはありませんが、何事にも万が一はあります。
遺骨という性質上、お金で解決するのも難しい内容になっています。「どうしてもリスクが怖い」という方にはオススメできません。
宅配の種類の1つである「ゆうパック」では補償額として30万円が限度額とされています。しかし、370円プラスすることによって、50万円までを限度額とすることも可能です。
参考:「日本郵政」
・心理的負担がある
・二度と故人の遺骨を取り戻すことはできない
・郵送という性質上、紛失のリスクはついてくる
送骨ができる宅配業者はあるの?
結論から言いますと、送骨ができる宅配業者は1つしかありません。それは、郵便局で取り扱っている「ゆうパック」に限ります。
「送骨を行いたい!」という方は、郵便局に出向くようにしましょう。
ポイント:送骨を行う場合は、郵便局で扱っている「ゆうパック」だけ!
送骨をするためにかかるコストは?
結論から言いますと、送骨にかかるコストは、1つの遺骨に対して3万円台が相場となっています。
お寺によるが、1つの遺骨に対して3万円台が相場。さらに送料や、お布施がかかってくるので高くなることもある
「なぜ送骨を選ぶ人がいるの?」
「送骨のメリットとデメリットについて知りたい!」
「送骨をするのにコストってどのくらいかかるの?」
「送骨を依頼するべき宅配業者は?」