自分の親(実の親)はいつまでも元気でいて欲しいものです。とはいえ、いつかお別れはやって来ます。自分の親に不幸があった場合、
その子供(長男)は香典を包む必要があるのでしょうか?
喪主は誰がやるべきなのでしょうか?
他の兄弟は香典を包む必要があるのでしょうか?
この記事では「実の親が亡くなった場合の長男の香典」について分かりやすく解説していきます。もちろん他の兄弟についてもケース別に解説します。
「確かに長男は香典が必要なのか気になるけど、その前に葬儀社を手配しないとまずい!」と考える方もいると思います。その場合は業界最安値で低価格の火葬式や家族葬を手掛けている「葬儀コンシェル」がオススメです。全国に対応していますし、24時間365日電話で葬儀の申し込みができます。今なら「事前申し込み」と「葬祭費補助金制度」への申請で、葬儀費用が最大で75,000円も割引になります。
長男は親の葬儀に香典を包むべき?
結論から言いますと、例外を除いてほとんどのケースで長男は「香典を包まない」です。というのも、長男は喪主として葬儀にかかる費用を負担することが多いので、香典を参列者から受け取る側になります。簡単に言いますと、葬儀にかかる費用を負担する場合は香典を包みません。「自分で自分に香典を出している」ということになってしまって意味がないからですね。このように考えればとってもシンプルですので、長男から見た兄弟姉妹についても同じことが言えますね。「葬儀にかかる費用を支払っていない場合」は香典を包みます。他の記事では喪主でなければ香典は必要と書いてあったりしますが、間違いです。とはいえ、長男が香典を包むケース(例外)や香典の相場など有益な情報を提供します。
この記事を読むことによって読者の皆さんが得られる知識をこの記事の流れとともにまとめておきます。
・香典を包むべき金額がご自身の年齢と故人との関係性によって変化し、その際包むべき金額の相場が分かる
・実の親の不幸の場合に子は香典を包むべきか、包まないべきかがケース別に理解できる
・親と葬儀に参列した際にご自身も香典を包むべきかが分かる
・香典で避けておきたい金額を理解できる
「香典の相場」についてケース別に解説していきます。
香典の相場をケース別に解説
前提として言っておきますと、香典は「通夜」もしくは「告別式」のどちらかで包めば大丈夫です。中には、どちらも参加するから毎回持参してしまう方がいますが、その必要はありません。この記事での香典の相場はご自身の親族を中心にまとめております。金額の単位は円です(スペースの関係で省略しています)。
あなたとの関係(故人) | あなたの年代 | 備考 | ||
20代 | 30代 | 40代~ | ||
祖父母(義祖父母) | 10,000 | 10,000~30,000 | 30,000~50,000 | 義祖父母は配偶者の祖父母 |
父母(義父母) | 30,000~100,000 | 50,000~100,000 | 100,000 | あなたの親 |
叔父・叔母 | 10,000 | 10,000~20,000 | 10,000~30,000 | 関係がほとんどない方の場合は年齢に関わらず10,000 |
兄弟姉妹(義兄弟姉妹) | 30,000~50,000 | 50,000 | 50,000 | |
甥・姪 | 10,000~30,000 | 10,000~50,000 | 10,000~50,000 | 関係性によって金額が変わってくる |
その他の親族・いとこ | 3,000~10,000 | 3,000~20,000 | 3,000~30,000 | ほとんど関りのない親族の場合は葬儀にも参列しない(=香典を包まない) |
友人・知人 | 5,000 | 5,000~10,000 | 5,000~10,000 | |
友人・知人の親 | 3,000 | 3,000~10,000 | 3,000~10,000 | |
近所の方・先生 | 3,000~5,000 | 3,000~10,000 | 3,000~10,000 | |
仲人 | 10,000 | 10,000 | 10,000 |
香典の金額は「故人との関係性」と「ご自身の年齢」によって変わってきます。故人との関係性が近いほど、ご自身の年齢が高いほど高額になってきます。香典というのは、遺族の「葬儀にかかる費用を軽減させる」為や「故人の供養」の為にあります。
金額に幅を持たせていますが、避けておくべき金額があります。「早く知りたい!」という方はこちら(この記事の下にジャンプします)
香典の金額は多ければ多いほど良いかというとそうではありません。というのも、多くもらって嬉しい結婚式などとは真反対にあるものだからです。また、遺族は参列者から頂いた香典の金額のうち関東では1/2ほど、関西では1/3ほどの額に相当する品を贈る「香典返し」というものがあります。最近では「即返し」と言って、香典を頂いた時にそのまま受付で香典返しを贈ることもしています。ゆえに、包んだ額が多いほど遺族の負担に繋がりますし、即返しの場合は事前に品を準備しているので、高額の香典を包んだ場合、その差額分を別途参列者に贈る必要があります。遺族の気持ちを考えて上記の表の金額を上限にして香典を包むと良いでしょう。
「実の親の場合に子は香典を包むべき?」について解説していきます。
実の親の場合に子は香典を包むべき?
実の親の香典の金額の相場については先程の表で理解していると思います。問題は「そもそも実の親の時に香典が必要なのか?」ですよね。結論から言いますと、「状況による」というのが結論です。実の親の時に子が香典を包むべき状況についてまとめました。前提として「喪主になっていない」とします。喪主の場合は前述していますが、喪主は香典を包みません。
・葬儀にかかる費用を負担していない場合
・ご自身が故人の娘にあたる場合で既に夫の家に嫁いでいる場合(家を出ている)
・長男だとしても嫁の家に入った場合で葬儀の費用を負担していない時(特殊なケースですし、これも家を出ていることと同義です)
喪主を務めているのが長男の場合、長男の配偶者や長男一家からの香典も包みません。もちろんですが、故人の配偶者も香典を包みません。香典は一家から1つがマナーです。間違えやすいのが、既に大人で独立をしているが、故人の家族になっていて家から出ていない(他の家に嫁いでいない)場合です。この場合は香典を出しません。香典というのは、個人が包むのではなく家族単位で包むものになるからです。ここで言う所の「家を出ている」というのは「結婚をしていて家庭を持っている」と考えるのが適切です。別居しているか同居しているかは関係ありません。別世帯かどうかが香典を包む上で重要なものになってきます。
勘の鋭い方はお気づきかもしれませんが、基本的には「結婚をしているか否か(家を出ているか)」が重要です。故人の子供(喪主でもなく、長男でもない)場合については独立して同居していない(別居していた)としても、結婚をしていなければ未だに故人の一家という扱いになるので負担することはありません。包むべき状況に当てはまらない方は実の親に対して香典を包む必要はありません。
親と葬儀に参列する時に香典は必要?
ご自身の親族(叔父や叔母など)に不幸があった際に親と一緒に葬儀に参列することもあると思います。この時、子が独立していても親と香典を一緒にして出してもいいのでしょうか?
結論から言いますと、「必要な場合と必要でない場合がある」というのが答えです。必要な場合とそうでない場合についてそれぞれ解説をしていきます。勘付いている方もいると思いますが、答え合わせの意味でも確認してみてください。ヒントは、「香典は一家から1つ」です。
・親と同居しているしていないに関わらず、家庭を持っている場合
・親とは別世帯になっている場合(親との縁がない場合などで上記のもの以外)
・ご自身が独立しているいないに関わらず、親の世帯に位置づけられる人(必要な場合に当てはまらない人)
・学生や未就学児
基本的には香典が必要ある場合に該当しない方は香典は「必要ありません」基本的に親と連名で包むか、世帯主の名前だけで香典を包みます。
「香典の金額の相場」の部分で前述していますが、その金額は一家におけるものです。ということは、「金額は上げません」とはいえ、会社単位やかなりの大人数で香典を包むこともあるので一概には言えませんが、原則として上記の表の上限額の2倍を超える額を包むのはマナー違反です。最大でも上限額の1.5倍までに抑えましょう。原則として、1人の場合でも2人の場合でもそれ以上でも同じです。というのも、金額が上がれば上がる程遺族が香典返しを行うことに対して負担になってしまいます。
香典を包む際の注意点として、「香典で避けるべき金額は偶数?奇数?」について解説していきます。
香典で避けるべき金額は偶数?奇数?
「香典で避けるべき金額なんてあるの?」と思われた方もいるでしょう。実際に香典を包む際に避けておくべき数字があります。結論から言いますと、「偶数」です。偶数は割り切れてしまうからというのが理由です。
「故人とこの世の繋がりが切れてしまうから」というのが割り切れてしまうと良くないと言われている理由です。他にも避けておきたい数字は偶数以外にもあります。それは、「9」です。「9」は「苦(苦しい)」を連想させてしまうからです。「4」は偶数であり、「死」を連想させてしまうので一番避けるべき金額です。
言い忘れていましたね。偶数を香典の金額として包むのはマナー違反であると前述しましたが、例外がありまして、それが20,000円(2万円)や100,000円(10万円)なのです。2万円が使えなくなると1万円もしくは3万円になってきますので金額の開きがあります。ゆえに2万円はよく使われます。ですので2万円を包んだとしてもマナー違反にはならないので安心してください。また、10万円に関してはご自身の親の葬儀に対して用いる金額です。10万円に関しては使っている数字が1なので「そもそも偶数でない」という考えもあるくらいです。2万円と10万円に関してはそこまでナーバスになることはないので覚えておいてください。
近年、こういった「古くからのしきたりに縛られる必要はない」という柔軟な考え方をする方が増えてきています。とはいえ、受け取る人によっては不快な気持ちになる方も可能性も十分あるので避けておいた方が良いです。
まとめ
この記事では、「長男は香典が必要ないってホント?」について香典に関連する分野を中心に「香典の金額の相場」「実の親に香典を包むべきなのか?」などについて分かりやすく解説してきましたが、理解できましたでしょうか?今回解説したことをまとめていきましょう。
・長男は実の親の不幸の際に喪主を務めるか、葬儀費用を負担する傾向にあるので、香典は包む側ではなく、香典を受け取る側になる
・香典の金額は「故人との関係性」が近いほど、「ご自身の年齢」が高いほど高くなる
・香典は遺族の負担も考えて包み過ぎない
・結婚をして家を出ている(別世帯に属している)場合は親に対しても香典を包む
・香典は一家から1つにしないと遺族が一家に対して香典の数だけ香典返しを贈る必要があるので1つにまとめておく
・香典で避けるべき金額は偶数(2や10は例外)や「9」である
いかがでしたでしょうか。「長男は基本的に香典を包まなくて良い理由」についてしっかりと理解出来ましたか?「香典」にはたくさんのマナーがあったと思います。これらの情報は知っているか知っていないかの差でしかありません。知らず知らずのうちにマナー違反をして遺族に対して失礼になることは避けたいと思うはずです。皆さんお気づきの通り、通夜や葬儀には色々なルールがあります。「終活ドクター」では、皆さんが葬儀等で困るであろう情報を各種発信していますので、気になる方は他の記事もご覧ください。
「長男は自分の親の葬儀で香典を包んだ方がいいの?」
「香典の金額の相場をケース別に知りたい!」
「実の親の不幸の際に香典を包むべきか分からない…」
「親と葬儀に参列した場合私(子)は香典を包むべきなの?」
「香典で避けるべき金額って偶数?それとも奇数?」
などの悩みや疑問を解決できますよ。