「孫として祖母の葬儀にお花代を包む予定だけど、金額の相場がよく分からない…」と思っている方は多いと思います。このページでは祖母の葬儀で、お花代を包むときの金額の相場や、お花代の包み方など、孫の立場として悩まれている皆さんが知らないと恥ずかしい知識について、分かりやすく解説しています。最後までしっかりとご覧ください。
「そもそも孫として香典や花を贈るべきなの?」と疑問をお持ちの方は、ご自身の状況によっては香典を包むこと自体が不適切な場合があるので、気になる方は始めにこちらのページをご覧ください。
目次
祖母の葬儀で包むお花代の相場はいくら?
祖母の葬儀で孫として包むお花代の相場は、1万5,000円~3万円程度が相場です。「ちょっと高いな…」と思われる気持ちも分かりますが、孫として祖母の葬儀で祭壇に飾るお花(供花)の札は「孫一同」と表記されることが多いです。対象となる孫が複数いる場合は、その金額を孫の人数で折半します。
このページを読むことによって、読者の皆さんが得られる知識を、このページの流れとともにまとめておきます。
・お花代の相場が分かる
・お花代の包み方のマナーを理解できる(香典辞退されたら・不祝儀袋の包み方・お札の入れ方・表書きの書き方など)
・お花代の渡し方と渡すタイミングをケース別に理解できる
・不祝儀袋がないときの対処法が分かる
・袱紗(ふくさ)の包み方が図で分かる
・お花代を受け取った場合の対応が分かる(お返しが必要かどうか)
祖母の葬儀で包むお花代とは?
最近増えつつある、「家族葬」の場合は特に、香典とは別に「お花代」を包むことが多いです。もちろん、一般の葬儀でもお花代を包むことはよくあります。
「お花代」には3つの意味があります。
1つ目が「通夜や葬儀に使用する供花(祭壇にお供えする花)の費用として出すもの」で、
2つ目が「葬儀の後、遺族の家へ行ったときにお供え物の代わり、香典の代わりとして持参するもの」で、
3つ目が「香典と同じ意味を持つもの(御花料)」という意味があります。
このページでは1つ目の「お花代」について解説していきます。
2つ目のお花代に関しては、葬儀後に遺族の家へ弔問し、香典の代わりとして渡すので、「時期が少し遅れた香典」と考えれば、普通の葬儀で渡す香典と条件や内容は同じです。ただ、名前が「香典」ではなく、「お花代」に変わるということだけ押さえておけば問題ありません。
これは、「御花料」と言ってキリスト教の香典を包むときの「表書き」になります。仏教(仏式)では、「御霊前」がポピュラーですが、キリスト教では「御花料」と書きます。このページでは関係ないので詳しい説明は省きます。
このように思う方もいると思います。その場合は、こちらの参考ページに「香典の表書きのマナー」や、「香典の包み方・渡し方」など孫が香典を包むときのマナーについて触れています。
お花代の金額の相場は、「供花にかかる費用と同じ」くらいがベストです。
祖母の葬儀で包むお花代は3000円でも大丈夫?
結論から言いますと、祖母の葬儀で包むお花代は3,000円だと足りませんし、失礼にあたります。お花代の相場は「供花にかかる費用」くらいがベストです。ただし、孫がたくさんいて、大人数で供花の費用を折半する場合は、1人あたり3,000円ほどになる可能性がありますが、レアなケースであることには変わりありません。
供花にかかる費用の相場は、1万5,000円~3万円くらいと言われています。「故人とご自身の関係性」や「ご自身の年齢」に合わせて金額を変えると良いでしょう。
供花の値段を聞くわけにもいかないので、基本的には上記のような判断で問題ありません。
祖母の葬儀で包むお花代に関するマナーとは
「香典や供花を贈ろうとしたけど、香典辞退という看板があった」
「お花代の包み方にはルールってあるの?」
「お花代を入れるときのお札の向きって決まりがあるの?」
「お花代の書き方にはルールがあるの?」
などと疑問があると思います。1つずつ解説をしていきます。
祖母の葬儀で香典やお花代を包もうとしたのに香典辞退された場合
香典を辞退したのは、遺族の気持ちです。結論から言いますと、香典を辞退された場合は「素直に従う」ようにしましょう。とはいえ、「故人に生前とってもお世話になったのに、それではモヤモヤする…」という気持ちの方もいると思います。その場合はこの参考ページをご覧ください。
祖母の葬儀で渡すお花代の包み方のマナー
お花代の包み方のマナーはもちろんあります。結論から言いますと、「香典袋(不祝儀袋)と同じ包み方」です。
不祝儀袋は、下の図のように包みます。慶事(喜ばしいこと)ではないので、上側の折り返しを下向きになるように折り、それが上にくるようにします。
「お花代」であれば表書きは変わってきます。表書きに関しても下で解説しているので、気になる方は確認してみてください。
祖母の葬儀で包むお花代のお札を入れる向きはあるの?
お花代のお札を入れる向きにもルールはもちろんあります。最低限全てのお札をそろえて入れるべきです。
実はこれは不祝儀袋の「外袋」と言って、お金を入れる部分ではないです。正確にいうと、お金が入った封筒を入れる場所になります。お金を入れるのは、不祝儀袋の「中袋」と言われる場所になります。
お金の入れ方にはマナーがあります。お札の向きをそろえる必要があります。下の図のように中袋を裏面にして、お札を図の向きにして入れれば問題ないです。
このような向きでお札を入れる必要があります。
本当の話です。葬儀では新札を包むのはマナー違反です。新札は喜ばしい出来事(結婚式など)に対して包みます。葬儀は喜ばしいことではないので、新札は包みません。さらに、新札はあらかじめ準備しておく必要があります。
もしも、ご自身が葬儀で包む香典やお花代に新札を入れてしまった場合、「故人の死をあらかじめ予期していた」と思われてしまいます。知らなかったことでご自身の評価を下げないためにも、新札でないお札を包むようにしましょう。
この場合は仕方がないので、お札に折り目をつけるようにしましょう。折り目は縦でも横でも問題ありません。
もちろんそうですが、「古すぎるお札はもちろんNG」です。シワシワのお札や、汚れたお札はもらっていい気分がしません。常識の範囲で考えれば分かると思います。
祖母の葬儀で包むお花代の書き方のマナー
お花代の表書きの書き方にもマナーはあります。結論から言いますと、表書きの部分には「御花代」と書く必要があります。
このように考えてしまっている方はかなり多いです。ドキッとした方もいると思います。香典と一緒にお花代を包むことは立派なマナー違反です。
というのも、遺族側(香典をもらう側)としては、香典に包まれている金額が香典と思うわけであって、「お花代」と別に受け取る場合は、葬儀社などにそのお金を支払うことができるからです。
そんなことはありません。「面倒だな」と思う気持ちも分かりますが、受け取って困るのは遺族の方です。遺族の気持ちになって行動できると良いですね。
正式には「作る方が良い」というのが回答です。とはいえ、今の時代で墨を磨る習慣があるのは書道家ぐらいだと思います。その場合は、薄墨の筆ペンが売られていますので用意しておくと便利です。
店頭にもよりますが、基本的には「コンビニ」で売っていますので探してみると良いでしょう。
結論から言いますと、コンビニでそろえることのできる封筒(白色で無地のもの)でも問題ありません。
祖母の葬儀で渡すお花代を包むのはコンビニで買える封筒でも大丈夫?
基本的には不祝儀袋で用意した方がいいですが、なければ仕方ないです。コンビニでも買える封筒で問題ありません。ただし、郵便番号を書くための欄のない、無地の白色の封筒を選ぶようにしましょう。
もちろんあります。結論は「お花代金額によって変わる」ということです。目安としては、1万円前後であれば、白黒の水引が印刷されているもので、3万円くらいまでのお花代であれば、本物の黒と白の水引が付いているものにしましょう。
それ以上の金額を包まれている場合は、双銀(銀色一色の水引)が付いているものにすると一目で分かるので良いです。
祖母の葬儀で包むお花代の渡し方・渡すタイミングっていつ?
お花代を渡すタイミングは、「香典を渡すとき」もしくは、葬儀終わりに喪主や孫など、供花の費用を立て替えてくれた方に対して「直接支払い」をします。
このページを読んでいる方は、孫という立場で参列する予定だと思いますので、その場合は2つのケースが主なケースといえます。それは
「喪主が供花にかかった費用を立て替えている場合」
「孫の中の1人が孫一同として供花を出している場合」
以上の2つです。要するに、「誰が供花の支払いをしているか」ということです。
皆さんがお花代を持参するということは、「供花をご自身で手配していない」と言い換えることもできるので、主なケースはこの2つです。それぞれの状況について簡単にまとめておきました。
・喪主に直接支払いをする(親しい関係であれば葬儀の日でなく、後日でも可)
・「お花代」として包んで葬儀会場の受付に渡す
孫の中の1人が供花の費用を立て替えている場合
・費用を立て替えた人物に直接支払いをする
孫の誰かが立て替えている場合に、葬儀会場の受付にお花代を渡してしまうと、孫へ行きつきません。そのようなことがないように、しっかりと誰が支払いをしているのか確認をしましょう。
香典も、お花代も裸のままカバンに入れて持参するのはNGです。袱紗(ふくさ)という、香典を包み、水引が崩れるのを防ぐためのものに包んで持参するようにしましょう。
もちろんあります。下の図のように包むのがマナーです。袱紗は相手に礼節を示すものであるので、しっかりとしたいところです。
香典もお花代も受付の方に渡す際には、「袱紗から取り出して渡す」ようにしましょう。渡す際も、表書きが相手から見て正面になるように渡します。この辺りは常識的に考えて分かることが多いので、詳しい説明は省きます。
祖母の葬儀で受け取ったお花代はお返しするのか?
出す側としては「香典と同じ扱い」をして渡していますので、「お花代もお返しが必要」です。基本的には、「親族からのお花代」と「参列者(個人)」のものに関しては、香典返しと同様にお返しが必要となります。
ただし、法人からや、友人一同などで渡された場合は、1人1人にお返しをするのは極めて困難ですし、渡した方もお返しが来るとは思っていません。その場合は、代表者の方や、住所を知っている限りの方にお礼の手紙を送ると良いでしょう。
2つのお金は合計して、その金額の1/2~1/3の額でお返しをするようにしましょう。1/2や1/3に関しては地域や親族によって変わってくるので、周りの人に聞いてみましょう。
まとめ
このページでは、「祖母の葬儀で包むお花代の相場」について、お花代や香典に関連するところを中心に分かりやすく解説してきましたが、理解できましたでしょうか?今回解説したことをまとめていきましょう。
・お花代の相場は1万5,000~3万円程度
・お花代の価格の上下は「故人との関係性」「ご自身の年齢」を考えて決める
・香典辞退をされている場合は、遺族の気持ちを尊重して何も贈らないことがマナー
・不祝儀袋の包み方は「上側の折り返しを下向き」にして折り、それが上にくるようにする
・お花代として包むお札は最低限、向きはそろえるようにする
・不祝儀袋に入れるお札で新札はNG
・お花代の表書きは「御花代」として、薄墨の筆ペンで書く
・お花代と香典は別で包む。間違っても一緒にしない
・お花代としてお金を包む場合で、不祝儀袋がなければ白で無地の封筒でも可能
・お花代を渡す際も袱紗に包んで持参する
・お花代を受け取った場合は香典と同じように、お返しが必要
いかがでしたでしょうか。「祖母の葬儀で包むお花代の相場」についてしっかりと理解出来ましたか?「お花代」にはたくさんのマナーやルールがあったと思います。「面倒だな」「出費がかさみそう…」と思った方もいると思います。香典には「相互扶助」という考え方があります。これは、「お互いに助け合う」という意味です。要するに、もらったら返すといった意味が込められています。
ですので、そこまでナーバスになるのではなく、今は遺族の気持ちに寄り添うようにしましょう。葬儀・仏壇・お墓・相続には色々なルールがあります。皆さんが葬儀等で困るであろう状況を解決するために有益な情報を発信していますので、気になる方は他の記事もご覧ください。
「祖母の葬儀で包むお花代の相場っていくら?」
「お花代を包むときのマナーやルールってあるの?」
「お花代を渡すときに注意しておきたいことってないの?」
などの悩みや疑問を解決できますよ。